時事情報・その他

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時事情報・その他2022.4.28

令和4年度診療報酬改定と眼科

本記事は令和4年 診療報酬改定について眼科に関連する部分を記載しています。
詳細につきましては厚生労働省の「令和4年度診療報酬改定について」をご覧ください。

■令和4年度診療報酬改定の大きな変更とは

今回の診療報酬改定は全体で+0.43%
医科 +0.26%
歯科 +0.29%
調剤 +0.08%
となりました。

今回の診療報酬改定の基本方針としましては、
以下の4つが掲げられています。
「新型コロナウイルス感染症等にも対応できる効率的・効果的で 質の高い医療提供体制の構築」
「安心・安全で質の高い医療の実現のための医師等の働き方改革等の推進」
「患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現」
「効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上」

これらの中で
・コロナを含めた感染症への対応
・かかりつけ医機能の評価
・看護職員の待遇改善
・ICTの活用、デジタル化へのシフト
が主なポイントだと見えます。

■眼科に関連するものは?

眼科クリニックにとって関連する改定は以下のものが挙げられます。
・外来感染対策向上加算
・リフィル処方箋
・短期滞在手術等基本料1
・手術点数新設
・オンライン資格確認に対する加算
・オンライン診療
それぞれについて解説していきます。

■それぞれの項目について

・外来感染対策向上加算

こちらは新型コロナ対策を主眼に新設された項目で、

診療所について、平時からの感染防止対策の実施や、地域の医療機関等が連携して実施する感染症対策への参画を更に推進する観点から、外来診療時の感染防止対策に係る評価を新設する。

厚生労働省 「令和4年度診療報酬改定の概要」

とされています。
点数としては 6点(患者1人につき月1回)です。

こちらの算定につきましては3月31日発出の疑義解釈にて

問8 区分番号「A234-2」の「1」感染対策向上加算1の施設基準にお
ける「新興感染症の発生時等に、都道府県等の要請を受けて感染症患者を
受け入れる体制」について、具体的にはどのような保険医療機関が該当す
るか。
(答)現時点では、新型コロナウイルス感染症に係る重点医療機関が該当する。

厚生労働省 「疑義解釈資料の送付について(その1)」

と記載されているため、一般的な眼科診療所での算定はハードルが高いと思われます。

・リフィル処方箋

こちらは今回の診療報酬改定の中でも大きな改定の一つで、処方箋の反復利用が可能となりました。

「症状が安定している患者について、医師の処方により医師及び薬剤師の適切な連携の下、一定期間内に処方箋を反復利用できるリフィル処方箋の仕組みを設け、処方箋の様式を見直す。」

厚生労働省 「令和4年度診療報酬改定の概要」

本記事を執筆している2022年4月28日時点では眼科診療所においてはまだまだ影響が無いように感じられますが、今後内科などを中心に国民に徐々に浸透することで診療スタイルの変更を求められる可能性を秘めています。
そのため眼科のみならず他科を含めて競合医院の動向を注視していただければと思います。

・短期滞在手術等基本料1

こちらは日帰り手術を実施しているクリニックにとって大きな変化となり、ご相談が多い改定です。

趣旨としては

麻酔を伴う手術の実施状況等を踏まえ、評価及び麻酔科医の配置に係る要件を見直す。

厚生労働省 「令和4年度診療報酬改定の概要」

ということで、施設基準が

短期滞在手術等基本料にかかる手術(全身麻酔を伴うものに限る。)が行われている日において、麻酔科医が勤務していること。

厚生労働省 「令和4年度診療報酬改定の概要」

となり、(全身麻酔を伴うものに限る。)という文言が追加されました。
これは局所麻酔であれば麻酔科医の勤務が不要となったことを示しています。

そのため日帰り白内障手術を行っているクリニックにおいて短期滞在手術等基本料1の算定のネックとなっていた麻酔科医の要件が緩和され算定が容易になりました。

また、同時に算定対象となる手術も増加し、日帰り手術を行っているクリニックにとっては増収の大きな追い風となったように感じます。

短期滞在手術等基本料1についてさらに詳しくはこちらをご覧ください。

・手術点数新設

手術等の医療技術の適切な評価として

眼瞼内反症手術 眼瞼下制筋前転法 4,230点
角結膜悪性腫瘍切除術 6,290点
斜視手術(調節糸法) 12,060点
緑内障手術 流出路再建術(眼内法) 14,490点
緑内障手術 濾過胞再建術(needle法) 3,440点

厚生労働省 「令和4年度診療報酬改定の概要」

が新設されました。

・オンライン資格確認に対する加算

令和4年の診療報酬改定ではオンライン資格確認に対しても加算が新設されました。

オンライン資格確認システムを通じて患者の薬剤情報又は特定健診情報等を取得し、当該情報を活用して診療等を実施することに係る評価を新設する。

厚生労働省 「令和4年度診療報酬改定の概要」

こちら項目としては
電子的保健医療情報活用加算
というもので
初診料に7点、再診料に4点が加算されます。

ただし、算定要件として

別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関を受診した患者に対して、健康保険法第3条第13項に規定する電子資格確認により、当該患者に係る診療情報等を取得した上で診療を行った場合は、電子的保健医療情報活用加算として、月1回に限りそれぞれ所定点数に加算する。

厚生労働省 「令和4年度診療報酬改定の概要」

と規定されており、マイナンバーカードが普及していない状況では初診時の3点の加算が中心になると考えられます。

こちらについてはオンライン資格確認を導入した際のランニングコストと加算で得られる点数を比較して導入の可否を決定していただくのが良いでしょう。
なお、オンライン資格確認の導入にあたっては補助金がありますのでこちらもご確認ください。
オンライン資格確認ポータルサイト

・オンライン診療

新型コロナウイルス感染症の状況下で限定的に初診からでも診療をしても差し支えない、とされていたオンライン診療が、今回の診療報酬改定を受け恒久的に初診から使用できることとなりました。
(新型コロナウイルス感染症対応の時限的な許可については令和2年4月10日発出の通知をご覧ください。)

情報通信機器を用いた初診に係る評価の新設
「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の見直しを踏まえ、情報通信機器を用いた場合の初診について、新たな評価を行う。
再診料について、情報通信機器を用いて再診を行った場合の評価を新設するとともに、オンライン診療料を廃止する。
初診料(情報通信機器を用いた場合) 251点
再診料(情報通信機器を用いた場合) 73点

厚生労働省 「令和4年度診療報酬改定の概要」

がそれぞれ新設されました。

オンライン診療は眼科に関係無い、と感じられる先生が多いように見受けられますが、一方では老人ホームなど施設入所者の診療での活用を模索する先生もいらっしゃいます。

こちらについては積極的に取り組みましょうとお伝えするつもりはありませんが、リフィル処方同様、他科を含めた近隣クリニックの動向を注視していただき、自院が立地するエリアにおいてオンライン診療がどのような位置づけにあるのか、それに対して自院はどのように対応するのか、をご検討いただければと思います。

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